「プログラミング言語は世界的な言語であり、母国語の他に重要な言語」
「言葉を2つ学ぶなら、母国語とプログラミング言語であるべき」
何年か前に、AppleのCEO ティム・クックが来日した際に、残していった言葉です。
世界一のコンピュータ企業の最高経営責任者は、当然「プログラミング言語」を学ぶことを推奨していますが、それと同等に「母国語の重要性」を強調しています。
彼はなぜ、母国語の重要性を伝えたのでしょうか?
私たち日本人は、日本語で思考したことを、日本語で話し、書き、それをお互いに理解し合います。母国語である日本語は、コニュニケーションのみならず、感情や物事の理解といった"思考全般"を支配しています。
そもそも、もし言葉を何一つ知らない状態で、人は思考することはできるのでしょうか?
外国語を学ぶにしても、母国語は重要です。
例えば「concentration」についての英文を読むときでも、
「『concentration』は日本語では『集中』『濃度』という意味」
と日本語での意味を知っていて、さらに「集中」や「濃度」を統合した日本語で(一定の空間や時間に、それがどれだけ存在しているか)理解していれば、この英文に何が書かれているかの理解度は段違いです。
このように、母国語の精通度は、私たちの学習能力、思考や社会生活の全般に影響してくるのです。
ティム・クックは、母国語とプログラミング言語の、二つの言語能力を持つことで、思考やコミュニケーションと技術的な能力の両方を持ち合わせることができ、21世紀の社会要求に応えられるようになる、と考えたのでしょう。
私たちの教室では、プログラミングを使った「母国語教育」に以前から取り組んできました。
例えば、
「『値を10にする』と『値を10ずつ変える』は、何が違うのか」
「36度回すを10回繰り返すことと、360度1回まわすことは、何が違うのか」
プログラミングで処理を行うと、PC画面上では一目瞭然であったり、同じ結果になることについて「なぜ、そのようになるのか」と、その過程について短い文章を書いて説明する訓練を何度も行います。
この2つの問題のように、数値が入る場合は、もちろん算数の考え方も交えた文章になります。算数の式ではどのように書き、それを日本語の文章にするとどんな言葉で伝えるべきか。
教材の子ども用プログラミング学習環境「scratch」は、母国語でプログラミングを学習できる環境です。それを使って母国語の習得にも利用しています。
その他にも
「おにぎりを、5個食べるよりも、3個食べる方が、はやく食べ終わるのはどうしてか」
こんな当たり前の事象について、その理由を論理的な(なぜそうなるのか理由も過不足なく添えて)説明文として作文することを子ども達に求めます。
この「おにぎり問題」はプログラミングの課題を、子ども達が実感を持って考えることができるようにアレンジしたもので、私たちの教室の中学1年生以下のお子様は、この「おにぎり問題」に必ず取り組んできています。
今治に開校して7度目の春。私たちの教室では、これまでプログラミング学習を通して
・自律的な学習姿勢
・粘り強く考えること
・アイデアを出す独自性の大切さ
など、様々なことをお子様方にお伝えしております。プログラミング学習で得られる成果は決してプログラミングのスキルだけではない事を、ご理解いただければ幸いです。
今治子どもプログラミング教室 プログラミング A GO! GO!
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