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ごく簡単なゲームに、子どもたちが夢中になった日

先日あるイベントで、商店街スタンプラリーのチェックポイントとして教室を開けていました。


ただスタンプを押すだけでは少し味気ないと思い、ごく簡単なPKゲームを用意しておきました。

キーパーをよけて、シュートを決めるだけの、本当にシンプルなゲームです。


ところが、少し恐ろしいことが起こりました。


子どもたちが、PCの前からなかなか動けなくなるほど夢中になってしまったのです。


「もう1回だけ」

「次は入るかも」

「今度は勝てるかも」


そんな気持ちで、何度も何度も挑戦していました。


ゲームが人を引きつける理由のひとつに、「次はいいことが起こるかもしれない」という期待感があります。

必ず成功するわけではない。けれど、次はゴールできるかもしれない。次はうまくいくかもしれない。


このような「報酬の不確実性」には、脳の報酬系やドーパミンが関わると言われています。


ドーパミンとは、脳の中で「やる気」に関わる物質です。何か楽しいことがあった時だけでなく、「次はいいことが起こるかもしれない」と感じた時にも、私たちの行動を後押しします。


たとえばゲームで、

「次はゴールできるかも」

「もう一回やったら勝てるかも」

と思った瞬間、子どもたちは自然ともう一度挑戦したくなります。


つまり、ゲームの面白さは、結果が出て楽しいだけではなく、脳が「次の成功」を期待してしまう仕組みに支えられているのです。


これはSNSにも似ています。


新しい情報があるかもしれない。

自分の投稿に「いいね」がついているかもしれない。

誰かからコメントが来ているかもしれない。


その小さな期待感が、私たちを何度もスマホに向かわせます。


ゲームやSNS業界では、人間が「もう一回だけ」と感じる仕組みを作るために、一流の研究機関に莫大な予算をつぎ込み、最新の研究結果をもとに、天才的なエンジニア達が、その設計にあたっています。


ゆえに私たちは簡単に引き込まれてしまいます。

だからこそ、子どもたちには「遊ぶ側」だけでなく、「なぜ面白いのかを考える側」「作る側」の視点を持ってほしいと考えています。


子どもたちが夢中になる力は、とても大きなエネルギーです。


大切なのは、その力をただ消費するだけで終わらせるのではなく、

「どうして面白いのか」

「どうすればもっと楽しくなるのか」

「自分ならどんな仕組みにするか」

と考える側にまわることです。


遊ぶ側から、作る側へ。


クリエイトすることを学ぶ意味は、そこにあるのだと思います。


ゲームや漫画・アニメに夢中になる子どもの姿は、少し怖くもあります。

でも同時に、それだけ強い興味と集中力があるということでもあります。


興味を、学びにつなげていく。

それが、私たちの教室で大切にしていることです。

 
 
 

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